ハツコイ
そして、二階会の日。




「新田芽衣ね。じゃあ…普通に芽衣で!!」



突然の百合さんの言葉に首をかしげる芽衣ちゃん。




「あのね、二階会ではみんなあだ名つけて呼んでるんだ。ちなみに私も普通に柚奈って呼んでね。」



「あだ名!なるほど。よろしく、柚奈ちゃん。」



それから、百合さんやあーみん、シゲさんとりょうちゃんも自己紹介をした。



「これで全員ですか?」



「ううん。あと一人琉偉ってのがいるんだけど…柚奈、遅れそうって?」



百合さんに問いかけられ急いでスマホを確認すると、ちょうど琉偉から「あと10分で向かう」とのメールが。




「まあ、マーケティング課は残業多いからね。琉偉も大変だわ。」



あーみんがそう言うと、芽衣ちゃんが続けて言った。



「あ、だからですね。その方って私のとなりの部屋ですよね?いつ伺っても留守だったので。」



そんな芽衣ちゃんに、早くもほろ酔いのシゲさんがツッこむ。



「本当に残業かもしれないが、留守にしてんのは、柚奈ちゃんの部屋にいるかもしれないぞー!!」



「ちょっ…シゲさん!!」



「あははは!言えてるー!」



「百合さんまで!!」



完全にからかわれた私。




「部屋のお隣同士で付き合ってるの?」



そんな中、芽衣ちゃんにキラキラした目で聞かれ…



「うん、そうなの。元々高校の同級生だったから。」



そう答えたら、ますます嬉しそうに微笑んだ。




そんな時、ようやく…



「悪い!遅れたー!!」



琉偉が登場。


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