ハツコイ
そして週末。



今日は二階会の日。



そして…密かに練った作戦の日でもある。



そんな俺に、知らない番号から電話がかかってきた。



「もしもし。」



『もしもし、琉偉くん?私、芽衣!』




なんで…



「携帯の番号知ってんの?」



『シゲさんに教えてもらったの。』




ったく、シゲさんめ。



「何か用事?」



『ううん。最近会ってないなぁって心配で。それでシゲさんに番号聞いたの。』



「二階会来ないの?今からあるけど。」



『あっ!そっかあ!そこで会えるのに、私ったら電話しちゃったぁ!じゃ、後でねー!』




このタイミングで、わざわざ電話?




二階会のこと、絶対知ってるはずだし。




…まさか、柚と一緒にいるだろうってタイミングでかけてきてる?






「お待たせー!……琉偉?」




トイレから出てきた柚が、眉間にシワを寄せていたであろう俺を不安そうに見る。



「ごめんごめん、何でもないよ。行こっか!」



「うん。」




柚の腰に腕を回し、引き寄せる。




携帯知られたのは厄介だけど…





なんとかしなければ。



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