ハツコイ
「待ってたよー二人とも!明日休みだから飲むよね?」



「はい!あ、百合さん、手伝います!」



柚が百合さんのところへ行ったのを見て、あーみんが俺に近づいてきた。



「ま、頑張んなよ。」



「うん。だけど、さっき芽衣からスマホに電話かかってきた。シゲさんから番号聞いたって。」



「あ?シゲ?またあいつ、いらんことをー!」



まだ来てないシゲさんに、あーみんは早くもご機嫌ななめ。



「ま、でも大丈夫。番号知ったんだし、今度から出なきゃいいし。」




そう言って笑っていると、芽衣がやってきた。




柚の顔が微妙に暗くなったのを、俺は見逃さなかった。




「さ、準備準備!琉偉、あたしと一緒にこれ運んでー。」




「はーい。」




あーみんは、俺が芽衣から話しかけられないようにしてくれている。



柚は、そんな俺たちを見てホッとしているようだった。




まあ、見てろって。



これから、わからせてやるからさ。




俺と、柚の関係を…



改めて…ね。



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