ハツコイ
「…私の部屋で話す?」



しばらくの沈黙を破ったのは、百合さん。




部屋のドアを開けながらそう言った。



みんな重苦しい空気の中、百合さんの部屋にお邪魔する。




いつもはここが、二階会をして楽しい場所なのに。






「…で、俺が悪いってどういう意味?」



琉偉が相変わらず低い声で芽衣ちゃんに問いかけた。



すると、芽衣ちゃんにさっきまでの勢いはなく、事の真相を静かに話し始めた。





「二人はあたしのことなんて知らないだろうけど、あたし…あなたたちと同じ高校だったから。」



「え…」




琉偉と驚きの声が同時にハモるほど、ビックリした。





芽衣ちゃんが、私たちと同じ高校だった?



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