ハツコイ

「じゃ、じゃあ麗華さんは平気だっていうの?」



そんなはずないでしょ。




私だったら、知らない間に別の女性を部屋に入れたりしたら、ショックなのに。





すると琉偉は、うーんと伸びをしながら言った。




「それはまあ…いろいろあるんだよ。」




「な、何それ…」




うまくはぐらかされた気がする。





「ま、とにかくタケルと水樹の結婚式、盛大に祝ってやろうな!あと、明日からの新しい仕事、頑張れよ。」




そういって、頭に手をポンと乗せられた。




「あ、うん。ありがと…」





最後には、優しい一面を見せる。





そういう琉偉は、変わらない。






でもね、琉偉…





琉偉は私の考えてることわかるかもしれないけれど…





私は、琉偉の考えてることがさっぱりわからないよ。







昔も、今も。





< 22 / 211 >

この作品をシェア

pagetop