ハツコイ

「柚奈、羨ましすぎ!だって、社内でダントツ人気の安座間琉偉の元カノで?しかも、ダントツ人気の安原さんに好意を寄せられている!!」



「安原さんも人気なの?」




人気なのはわかってるけど、会社で有名な程なの??




「知らなかった…」




そう呟く私に、真希は納得したように言った。




「わかったよ。柚奈があのパーフェクト人間の安原さんに告白されてもなかなか返事しなかった理由。」



「な、何…」




「元カレがあの安座間琉偉じゃねぇ。あんた男運良すぎ!!」




褒められてるのか、けなされてるのか。




「でも、確かに安原さんに告白されて…正直、正直ね。ずっと琉偉のことが忘れられなかったから…答えを出せないでいた。」




「高校時代ずっと付き合ってたの?なんで別れたの?」



何で、と言われても、理由なんてわからない。




「高校の3年間付き合って…大学で離れ離れになって、連絡の頻度が段々減って……そのまま。」




「自然消滅?」




コクンとうなづきながら、私は思った。




何であの時。




私からも、もっと連絡しなかったんだろうと。



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