ハツコイ
『…柚?』
「ごめんね、お風呂に入ってて気づかなかった。」
『こっちこそ、遅くにごめん。さっきシゲさんに邪魔されて、ちゃんと最後まで話せなかったからさ。』
「わ…私も、ちゃんと話したいと思ってた…」
肝心なこと聞いてないって、百合さん達に言われた。
それをちゃんと聞かなきゃ。
『じゃあ…今からこっち来られる?二次会しよっか。』
「うん……行く。」
二次会という名の、真実を明らかにする場。
琉偉が何であんなこと言ったのか…
それが私にとって良くないことだとしても…
ちゃんと、聞かなきゃ。
電話を切り、パジャマから部屋着に着替え直して、隣の部屋へ向かった。