ハツコイ
琉偉の舌が、唇を割って入ってくる。
冷たいシャーベットはあっと言う間に溶けて…
代わりに、琉偉の体温を舌で感じた。
そして、そっと唇を離し、琉偉がニコッと微笑んだ。
「もっとちょーだい…」
そう囁くように言いながら、再び唇を近づけてくる。
「ちょ、待って…シャーベット、もうないよ…」
「じゃなくて、柚の唇。」
…ダメだ。
完全ノックアウト。
「んっ…」
さっきよりも激しいキスで、今度は私自体が溶けそうになる。
「柚…好きだ。」
キスの合間にそう言ってくれた琉偉だけど…
今の私に、答える余裕なんてない。
ただ、琉偉の背中にぎゅっとしがみつくことしかできない。
「あのさ、柚…一つ言いたかったんだけど。」
「な…に…?」
ようやくキスから解放されたかと思えば…
「風呂上がりに来るのはキケンだぞ。この香り…理性がきかなくなる。」
「…!?」
驚いて声も出ない私に、ニヤリと笑った琉偉。
そして、またキス。
今度は、優しく…。
だから、今度はちゃんと言えるよ。
「ねえ、琉偉…」
「ん?」
「私も、大好きだよ。」