ハツコイ
完全にノックアウトだ。




角度を変えて繰り返されるキスは、あの頃よりもずっと…官能的で。




「ん…」




自然に漏れてしまう吐息混じりの声が、琉偉の欲望をより掻き立てるらしく、私はしばらく、頭がぼーっとするほどのキスを繰り返していた。






やっと解放されたのは、琉偉がシャワーを浴びてくると言って、リビングを出て行った時だった。




…まだ顔が火照ってる。




「…はぁ………。」




幸せすぎて、ため息が出る。





幸せすぎて…






時々、怖くなるくらいに。




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