ハツコイ
でも、その時ふと思ったの。
いつも私をキュンとさせてくれる琉偉。
それに対して、私は何を返してあげられるのかなっていつも思ってた。
今度は私が、琉偉にキュンとしてもらえるようにすればいいんだ。
「冗談だよ、冗談。柚、今日疲れただろ?早く休むとい…」
ソファから立ち上がろうとした琉偉に、私から初めての、不意打ちのキス。
「…いいよ」
「柚…?いいって…何が……」
トクン、トクン…
胸の鼓動が、早くなる。
「琉偉……続き、しよ…」
10年前の私たちとは、きっと違う愛し方。
私はただ、もっともっと琉偉に触れて欲しいの。
もっともっと琉偉に触れたいの。
もっともっと…
琉偉を感じたいの。