ハツコイ

「やだな、水着。私普通に服でいいよ。海に入ることもたぶんしないもん。」




エリに会うなり、そうぐちぐちと言い始めた私。




すると、エリが大きなため息をついた。





「安座間にドキドキしてほしくないの?男はね、好きな女の水着姿見るとドキドキするもんなのよ。同窓会だって、途中で抜けて二人でラブラブすればいいじゃない。ねっ?」




ドキドキするもの…なのかな。




琉偉に、ドキドキしてもらいたいけど…





「………わかった、選ぶ。」




「そうこなくっちゃ!」




観念して、水着を選ぶことにした。




どうせら買うなら、可愛いのが欲しい。




「ビキニはマストでしょ。」




ビキニか…。



ま、上からパーカー羽織ればいっか。





それからエリも私も、何着か試着をして、ビキニを無事購入した。




同窓会バーベキューは今週末。





楽しみなような、不安なような…




そんな気持ちで、一週間を過ごした。



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