ハツコイ
「ヤッホー、柚奈!」




「エリ!!久しぶりー!タケルくんも!!」




海に到着すると、すぐにエリとタケルくんを発見。




「安座間は?」




「今駐車場に車停めてるよ。もうすぐ来ると思う。」




「琉偉、倉科の水着姿もう見た?」




そんな時、突然のタケルくんからの質問。




「えっ?み…見せてないけど…。」




「じゃあ今日の琉偉は大変だな!こりゃ見物だ〜!!」




なぜか浮かれるタケルくんに、私はよくわからず首を傾げる始末。




「それよりもエリ、もう水着…」




エリはすっかり、ビキニ姿を披露している。




「柚奈、何その格好!パーカーにショートパンツって!その下に水着ちゃんと着てる?」



「着てるよ。ギリギリまで脱ぎたくないもん、恥ずかしいよ…」





エリは何着ても似合うからいいけど、私は…。





パーカーを思わずぎゅっと掴むと、続々と現れた同級生にテンションが上がってきた。




「柚奈!久しぶりー!!元気?」



「元気元気!」




同じクラスの子達とは、特に昔話に華が咲く。




すると、男子たちも次々とやって来て…




「おお、倉科!」



「久しぶりだな。」




男子たちに囲まれて、戸惑ってしまう。





「柚奈、相変わらずモテモテだねぇ〜!」




みんな、面白がって見てるだけで、助けてくれない。




エリやタケルくんは、他のグループと話してて気付いてないし…





早く…





早く来て、琉偉!!










「ストップ。これ以上近づくの、禁止。」




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