サーペンディス 天秤に架けられた少女
記憶を失くした少女
「今日のお仕事は終わりです。お疲れ様でした。」
秘書のリアンの声が暗い狭い廊下に響く。こんな時間まで仕事をする大臣なんていないだろうなぁ。
「んじゃあ、休ませてもらうね。おやすみ」
「おやすみなさいませ」
リアンはペコッとお辞儀をするとそそくさと秘書院に向かった。
「ふぅ・・・疲れたぁ」
軽く伸びをすると自分の大臣室に入った。大臣室から自室に行ける扉を開ける。
やっと寝れる―――。ベッドに突っ伏した。