サーペンディス 天秤に架けられた少女
「―――神様がお迎えに来た―――お前の後ろに立っている」
「嫌だよっ。置いてかないでっ!!」
「―――お前を残していくのは心残りだ―――隣のジージュさんに言ってある。私が死んだら、サモン・ウェルズ修道院に預けてくれと言ってある。」
「ウェルズに行きたくないっ!!あんなところ牢獄に等しいわっ!!」
「私の願いを聞いておくれ、サファイア。1年待ってくれ。1年待てば、お前はウェルズから出て、普通の女の子として、水の国の魔法女学園に通うことになる。お願いだ
、聞いてくれ―――」
お婆ちゃんはそれから何も喋らなくなった。
「―――お婆ちゃん?お婆ちゃん!!」