サーペンディス 天秤に架けられた少女
病室
魔法界水の国AM10:43
レオナ・エラーリス
たまには行かなければ。
そう思い、王宮の病室院に行った。
ドアの前でなんとなく抵抗があった。
でも行かなければ。
私はドアを開けた。
目的の彼女はベッドの上から窓の外を見ていた。
ドアの開く音が聞こえたのか振り向き、笑顔を作った。
―――いらっしゃい。久しぶりね。
「えぇ、結構忙しくて」
―――立ってないで座って。毎日看護士さんとお医者様しか来ないから退屈だったの。
私はベッドの隣にある簡易椅子に座った。