サーペンディス 天秤に架けられた少女
「感情を押し殺してないか?」
イーグレットは真剣に私を見ている。
え?
「緊張することもない。俺達師弟だろ?確かにお前には今のところ常識はない。でもな、自信を持てよ。大魔女になるんだろ?そんな大魔女なんか支持されないぞ」
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「笑いたければ笑え。泣きたければ泣け。怒りたければ怒れ。お前はお前だ。俺のものじゃないし、他の人間のものじゃないんだ。な?」
小さく頷いた。
すると私の頭に手を載せて髪をぐしゃぐしゃにした。驚いて手をどけようとすると、
「お、それだよ。その顔。俺はそれを期待してたんだ。いいじゃないか。」