秘密の約束。
外はすっかり寒くなってあたしをなでる風も突き刺すように痛い。

木々もすっかりやせ細り少し寂しい。

「さむ…」

白い息もだんだんと現れて本格的な冬になろうとしていた。






「ただいまー」


みかんを買って家に帰った。少し遠くのスーパーまで行ったので30分くらいかかった。


「睦月?」

睦月がいるはずなのになぜか真っ暗で

なんか変な…こげたような臭いがする。

………まさか?


まさか、睦月がお父さんを───

あたしに黙って計画を進めていたのかもしれない。

ドクンドクンと動揺する胸を押さえて部屋に入った。







「睦月っっ!!!」
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