秘密の約束。
「あ、開ける?」

「でも…」





ピーンポン…ピーンポン…


鳴り続ける呼び鈴に我慢出来なくなり、ドアを開けた。





「苺香!睦月!」






いきなり抱きしめられた。あったかくて懐かしい匂いで






おばちゃん!!?






「み、見つかっちゃったぁ」




半泣きになりながら睦月を見つめると
睦月も半泣きになっていた。



「無事でよかった…」




抱きしめる力が強まる。でも、なんだか安心できるな…。

おばちゃんの匂いが懐かしい。
まだ2ヶ月しか離れていないのに…。



「お母さん…」



睦月はおばちゃんを見つめて

「俺ら…しなきゃいけないことがあるんだよ」


おばちゃんは頷いた。
なにもかも知っているかのように。


「やめなさい。過去のことを探るのは」


真面目な顔で怒った。冷たくひややかな声で
計画を否定されて睦月は少し怒っているようだった。
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