秘密の約束。
ふと

目の前に人の足が見えた。きっと手術が終わった医者が詳細を伝えてくれるんだ

と思って顔を上げた。





でもそれは






警察の人だった。





「警察署のものです。少し現場のことをお話ししたいのですがよろしいでしょうか?」


おじちゃんはゆっくり顔を縦にふり

警察の人は話を始めようとした。


でもあたしは殺されたんだと分かっていた。


きっと、『竹内先生』に…。





「あきこさんは買い物途中に刺殺されたようなんです。
で、何か恨まれるような心あたりとか…」


おばちゃんは人当たりもよく、近所では評判のいい人だ。

恨まれることなんてないはず。

となれば、残るは…




竹内先生

睦月のお父さん


あの人しかいない。
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