秘密の約束。
ウィーン…
音を微かにたてながらドアが開き手術中のランプが消えた。
「あきこは…っ」
おじちゃんがすかさずお医者さんの肩をつかんだ。
「手術は成功しました。」
「よかった…」
その言葉でホッと安心した。成功したんだ…。
「ですが」
お医者さんの言葉は続く。
「刺された傷が深く、胃まで達してました。
まだ容態が安定してませんので
今日の夜が峠かと思われます」
すらすらと出てくる言葉は現実的なものじゃなくで
まだ安心できないってことだけ分かった。
お医者さんの後ろで運ばれてるおばちゃんは、すごく顔が青白かった。
本当に生きているのか…
不安になった。
「はぁ…そうですか…」
おじちゃんはまた力なく椅子に座った。