秘密の約束。
落ち着いたら睦月に知らせよう。
まだ睦月はおばちゃんの死んだショックがあるから言いにくいし。


だけど…
今の睦月は自分しか考えてない。





じゃああたしが一人で殺すしかないの…?



あたしが一人で計画を進行させる。



殺すか殺されるか



あたしは殺す立場を選んだ。

大切な人を守るには…それしかないの。




もう選択肢はない。





あたしは暗い部屋の中、拳をキュッと固く握った。







「はぁ…」

あきこがいない。
あきこがいない。

それだけがどうも受け入れられなくて…

苺香の叫び声が聞こえるまで気づかなかったんだ。

あきこが死んだって。
幻覚を見てることに。

それより苺香が竹内先生をしきりに連呼していたけど…


なにがあったんだろう?なにかされているのか?


俺は父親なんだからしっかりしなくては…


「はぁ…」


ため息がまた漏れた。

 
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