秘密の約束。
ピピピピ…

鳴っているアラームを消す。


あたしはいつもより早く起きていた。

アラームが鳴る前に


ベッドに座って。

計画はもう立てた。正当防衛にみせかけた刺殺。

おばちゃんと同じ苦しみを味わえばいい。


でも、いざ殺すとなると
手が震えて泣きそうになる。


人が一人死ぬことになるのにしていいのか

なんて質問を

自分に何回聞いたことだろう。

だけど…

それでおじちゃんや睦月が守れるんなら…

あたしはやる。



やり遂げる。



はさみを握る手に力が入る。

あたしははさみをポケットに入れた。





いつ、その時が

来ても大丈夫なように…。
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