秘密の約束。
あたしは覚悟を決めて睦月の部屋へ。

いざ出陣!頑張れ、苺香!

コンコン、キィー。

一応ノックして、睦月の部屋に入る。

まだ寝ている。

睦月の顔はすごく綺麗でみとれてしまう。

普段こんな顔じゃないからわからなくて、別人みたいに感じた。

「あ、起こさなきゃ。」

独り言をぶつぶつ呟きながら、布団をめくった。

「むっくん。朝だよ!」

ピクリともしない。どうしたら起きるかな。

そうだ!!!

あたしは睦月のお腹をくすぐった。

「だああああ――!!!やめろ!バカ!」

起きた。作戦成功♪
こちょこちょ苦手なんだ。なんか意外かも。

睦月はむくっと起き上がって無言のままトイレに行った。

帰ってきて一言。

「お前のバカが移るからやめて。」

ぽつりと呟き一階へと降りていく。

…ムカつくんですが。

なんだあいつ!!起こしてあげてるのに!!!

あたしはその場でじだんだを踏んだ。
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