秘密の約束。
タイミングはやはり重要だ。いつ呼び出すか…
ちゃんとあたしに襲いかかってくるのか…

いろんな心配がある。でも大丈夫な気がした。

それがなぜだかは分からないけど…。



「苺香」



遠くから声が聞こえた。きっと睦月だろう。


「なに?」



ドア越しに聞き返した。睦月もすぐそこにいるのか答えがすぐに返ってきた。


「学校、休むだろ?
てか今日お通夜だし…いろいろ大変で休まなきゃいけないから、電話しとくな」




あ、そうか。お通夜があるんだ。

ポケットのはさみを少し握ってあたしは「うん」と言った。
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