秘密の約束。
「……俺のお父さんの話、知ってる?」

睦月の真剣な顔にあたしも真剣になる。

睦月はベッドに腰を下ろした。

「…先生から、聞いたよ…。」

泣きそうなのをこらえる。どうして睦月の顔を見ると涙腺がゆるむんだろう。

「……………それでさ…」


そう言うと引き出しに手を伸ばし

あのノートを出した。

あたしが見たあの大学ノート。





「ある計画を手伝って欲しいんだ。」







ある計画?





って?




「計画ってなんの計画?」




もしかしたらあたしはここで止めなきゃいけなかったのかもしれない。


だけど、睦月の力になりたかった。

いつもあたしを救ってくれる睦月の…
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