秘密の約束。
「これからちゃんと決めていくから。明日から夜中起きれる?」

まだちゃんと決めてなかったんだ。
あたしはちょっと安心した。

「夜中起きれるけどなんで?」

睦月は立ち上がって、あたしの横に座った。

「計画立てるのお母さんには気づかれたくなくて。12時になったら俺の部屋に来いよ。」

あたしは頷いた。

この計画を子供2人でするのにはリスクがありすぎる。

それにもし成功すれば

『犯罪者』

になる。


「お父さん…どこにいるの?」

あたしは聞くまでもないことを聞いた。

「わからないんだよ。捕まってないから。外国に逃げられてたら終わりだな…。」

睦月が下を向いた。

あたしは睦月をそっと抱きしめた。


「お父さん頑張って見つけよっ!」


抱きしめた感覚は
どこか初めてじゃない気がした。

昔もこんなことをしたような…

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