秘密の約束。
「睦月っ!!久しぶりだねぇ」

しわのある顔がもっとしわくちゃになる。
かわいらしいおばあちゃんだ。

「久しぶり。」

睦月も嬉しそうに微笑んだ。睦月とおばちゃんもそうだけど、血のつながりじゃない何かで家族がつながっている。

あたしはふとそう思ったんだ。

「今日はどうしたんだい?まだ学校じゃ…」

睦月は口にしっと手を当てて

「これから話すから。ちょっと頼みごとがあるんだ。」

おばあちゃんは変わらず微笑んでいた。

「水瀬。苺香を連れていって。あの部屋に。」

睦月は『水瀬』と呼ばれる、おばあちゃんの後ろにいるおじいさんに声をかけた。

「かしこまりました。あの部屋ですよね。」

笑ってもう一度聞く水瀬さん。さっきのインターホンにでたのは水瀬さんかな?

それよりも、あの部屋って?

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