恋の定義とはなんだ!
クラスに入るとザワザワしていた教室が一斉に私を見た。
私はそれに少し慌てて急ぎ足で自分の席に座った。
「やばい……なんて名前だろうかっこいい……メアド聞こうかな?」
「だよね〜、身長が少し小さめなところが可愛い〜。」
まだザワザワとしだした教室にため息をついた。
やっぱり私めちゃモテてない?
女がこんな事言うのもなんだけど、モテて悪い気はしない。
少し自慢げな気持ちで鼻を高くしていると、またもやザワザワとしていた教室の雰囲気が変わり一斉に扉を見ている。
私もみんなに便乗して扉の方を見ると、
なんだか見たことあるような姿が見えた。
あの茶髪トゲトゲ頭にピアス!!!!!
倉橋くんだ!
と……………その隣は誰だろう…
これまた美形で少しけだるげな目が特徴的な黒髪ボーイ。
ほんと…イケメンの周りに集まるのはイケメンってことねぇ……これぞ、類は友を呼ぶ。
私がそんなことを考えていると目の前からは、「あぁ!!!!!!!」と大きな声が。
前を向くと倉橋くんは私を指さしてこっちを見ている。
え、嘘、待ってこっちくる?
倉橋くんは軽快な足取りで私の前にやってきた。
「なぁ、、爽、そいつ誰?」
後ろの黒髪もゆっくりとやってきて、倉橋くんに話しかけた。
「あ〜〜こいつ??友だちだよ!友だち!!!!!!!」
「は?」
彼のありえない言葉に呆然とした私は、は?と一言発して固まってしまった。
脳みそがうまく回らない。
は?友達?、、いやいやいや!!!
ありえないでしょ!
さっき確かに助けてもらって、ありがたかったけどさ!!!!
でも、お友達になった覚えは全くございませんのですが?!?!?!
倉橋くんは不思議な顔で私を見つめて、
「いや、俺ら友達だよ。なぁ?秋」
は?こいつなんで私の名前知ってるわけ。謎すぎ……………
後ろの黒髪くんに至っては何こいつみたいな顔ずっとしてるんだけど?!?!
これ大丈夫なの?!?!?!