おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜
「オレでよければ、よろしくお願いします!」






差し出された手と、一瞬で澄んでいく空気。






「うそ……」

2日間流さずため込んでいた涙が一気に溢れ出した。
両手で顔を覆うわたしを不思議そうに見る水島くん。

「絶対、振られると思ったぁ」

隠しきれない涙がポロポロ落ちている。

「なんでなんで?どうしたの?」

と、慌てている水島くんの姿が可笑しくて、差し出された手を握り返した。

初めて触れて握った手。




始まったんだ。
始まってしまったんだ。


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