おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜
休憩時間に潤くんにメールを送る。


佐藤くんが夜勤専属になるんだってね!
16時間勤務が無くなるからちょっと楽になるねっ


休みなのにすぐ返ってくる返信が嬉しくて、わたしもすぐに画面を見つめる。


えっ、けいいちが?
オレも知らなかった!あいつナイスじゃん!


わたしと潤くんからしたら、これは好都合でしかなくて…
ふたりの休みを合わせられる。
潤くんも同じ様に感じてくれたのが嬉しかった。

しばらくは休みが合わないから、仕事の後やどちらかが休みの日に会う事になった。
望んでいたカタチが次々と叶っていく。
潤くんの想いにまだ不安はあったけど、いつかはすごく夢中にさせてやる!なんて思いも強くある。

休憩時間はずっとメールをし合って、もちろん彼ともメールをして…
大急ぎでご飯を詰め込んだ。
やまやまと休憩を入れかわり、カウンターにボーっと立っているとチリンと自動ドアが開く音。
受付の準備に入った瞬間、現れたのはお客様ではなく、全身真っ黒な服で髪の毛を揺らして歩く佐藤くんだった。



「おっ!やってんね!」

軽いあいさつが佐藤くんらしくてとてもいい。

「おつかれさまです。やまやま、今休憩ですよ」


佐藤くんとは、まだあの1回しか一緒に仕事をしていないから未だに敬語。


「あー、いいよいいよ!シフトの希望のメモ置きにきただけだからさ!
聞いたっしょ?夜勤やるって」


「はい!聞きました。」

佐藤くんはキッチンへ入り、連絡ノートにメモを挟んだ。


「潤とは、どう?
あっ!王子さまとは。笑」


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