おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜
「あっ…あっ…なんか潤くんが、佐藤くんには自分から話すって言ってたので…直接聞いてください//」


「えっ?なに?まじ?うまくいったんだ?」

「まぁ//潤くんから聞いてください」


「まじかよ…早くね?笑」


驚きながら定位置のイスに座った佐藤くんに珍しくわたしから声をかけた。

「バイトここ一本にしたんですか?」


「そうそう!スキー場も今年は辞めて、ビデオ屋を週1にした。で、ここの夜勤メイン!」


「ビデオ屋さんもまだ継続はするんですねぇー。
なんか…大変そう…笑」


「大丈夫大丈夫!オレ頑丈だから!笑」


潤くんと佐藤くんは同じくらい細身で下手したらわたしより…
なんて首を振りたくなる程。
いかにも体力の無さそうな潤くんと、体力ありそうな佐藤くん。
スタイルは同じでも正反対な2人に驚きを覚える。

「でも佐藤くん面白いから、バイバイしなくて良くなったのは嬉しいです」

異性として意識しないと簡単にこんな言葉が言えてしまうのが不思議なところ。

わたしの言葉を聞いた佐藤くんはイスから立ち上がりこちらへ来た。


「なにその可愛い感じ」


そう言ってわたしの頭をポンポンとして、上着のポケットから赤い箱を差し出した。


< 114 / 187 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop