おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜
見慣れたパッケージのその箱は、わたしの大好きな大好きなチョコレート。
甘い甘いミルクチョコレートだった。
「えっ?」と佐藤くんを少し見上げると、唇に人差し指を当てて″内緒″のポーズ。
なにも言わず、振り返らず去っていく後ろ姿にわたしも何も言えなくなっていた。
ガチャッとキッチンの反対側のドアが開いて休憩を終えたやまやまが帰ってきた。
わたしは手に持っていた赤い箱をとっさにエプロンのポケットに隠していた。
大好きなミルクチョコレート…
″ありがとう″の言葉すら出てこなかった。
赤い箱を見つめながらあの瞬間を思い返している。
まるで、ペットにご褒美のオヤツでもあたえるかのようなそんな感じ。
頭ポンポンもチョコレートもなんの意味もないように、なんの意味ももたないように…
ミルクチョコレートは食べることなく家のお菓子箱の奥にしまい込んだ。
甘い甘いミルクチョコレートだった。
「えっ?」と佐藤くんを少し見上げると、唇に人差し指を当てて″内緒″のポーズ。
なにも言わず、振り返らず去っていく後ろ姿にわたしも何も言えなくなっていた。
ガチャッとキッチンの反対側のドアが開いて休憩を終えたやまやまが帰ってきた。
わたしは手に持っていた赤い箱をとっさにエプロンのポケットに隠していた。
大好きなミルクチョコレート…
″ありがとう″の言葉すら出てこなかった。
赤い箱を見つめながらあの瞬間を思い返している。
まるで、ペットにご褒美のオヤツでもあたえるかのようなそんな感じ。
頭ポンポンもチョコレートもなんの意味もないように、なんの意味ももたないように…
ミルクチョコレートは食べることなく家のお菓子箱の奥にしまい込んだ。