おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜

今から行ってくるね


潤くんからのメールを受信したのはわたしの出勤前の午前11時前。
やまやまの意地悪な発言達のせいで、勝手に夜会う事を想像していたから拍子抜けしてしまった。


行ってらっしゃい

と短めに返すとすぐ返信がきて、


メール出来るからね

と、優しさと気遣いの言葉が届いた。

そうはいわれても、状況を知っていてなにをメールしていいかわからなかったので、そのまま放置して仕事へ向かっていた。


何を、どんな話をしているんだろう。
もしわたしが女友達の立場だったとしたら…
何を想い、何を話す?
感情移入したら切なくなっていた。


職場の駐車場に着いてすぐ


仕事に行ってくるね。とメールをしようとしたら既に潤くんからメールがきていた。



おわったよぉ!

その間たった30分くらい。


はやっ!もう終わったの?-


思った事そのまま返信していた。

2~3時間はかかるのかなぁ…
なんて思っていたから、あまりの短さに驚きが隠せない。



返すもの返して、ちょっと話しただけだからさ!
店の近くのファミレスにいたんだよ。

えっ、そこの?!と、わたしは車からそのファミレスを思わず見てしまった。

昼間にファミレス…健全すぎる。
わたしの想像はやまやまのせいで黒々しいものになっていた。
だから、現実に安心や満足を感じてもいいはずなのに…
腑に落ちていないわたしがいる。
もうちょっと、波乱になってもいいのになぁ…なんて。
ほんの少しだけ、そんな思いがあったのかもしれない。



今日、あこの休憩時間に店に会いに行っていい?


仕事に入る直前にきたメールを見て、不思議な気持ちになっていた。
あんまり会いたくないな。
なんて…その理由がなんなのかもわからぬまま、
-いいよ-と返信していた。

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