おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜
----------------
「けいいち送ってすぐ帰った?」
また今日も早く出勤してくれたやまやまに、案の定聞かれた。
今は1人でいたいし、誰とも話したくない気分。
「帰ったよ」
いつものわたしならあり得ないくらいの低いトーンの雑な返答。
「なにイライラしてんだよ!笑
けいいち、やっぱお前の事好きだな」
「好きじゃない!誰もわたしの事なんて好きじゃなくていい!」
投げとばすように吐き出した声が店内に響いてしまった。
「どうしたんだよ…なんかあった?」
何の言葉も欲しくなかった。
「ごめん、ひとりにして」
やまやまは無言のままキッチンへ入っていった。
涙を堪えるのに精一杯のわたしは、何がこんなにも悲しいのか、苦しいのか延々と考える。
軽くついた一つのウソが、色々な人を振り回して傷つけてしまう事。
そして自業自得だけど、わたし自身も行き止まりになってしまった事。
今出来ることは、堪える涙が溢れないようにすること…
それだけだったのに。
落ちるときはどこまでも落ちていく…
「いらっしゃいませ」
カウンターにいたわたしは来客対応をする。
「会員カードお持ちですか?」
マニュアル通りのセリフに若い女の人は口を開いた。
「潤の彼女さんですか?」
「けいいち送ってすぐ帰った?」
また今日も早く出勤してくれたやまやまに、案の定聞かれた。
今は1人でいたいし、誰とも話したくない気分。
「帰ったよ」
いつものわたしならあり得ないくらいの低いトーンの雑な返答。
「なにイライラしてんだよ!笑
けいいち、やっぱお前の事好きだな」
「好きじゃない!誰もわたしの事なんて好きじゃなくていい!」
投げとばすように吐き出した声が店内に響いてしまった。
「どうしたんだよ…なんかあった?」
何の言葉も欲しくなかった。
「ごめん、ひとりにして」
やまやまは無言のままキッチンへ入っていった。
涙を堪えるのに精一杯のわたしは、何がこんなにも悲しいのか、苦しいのか延々と考える。
軽くついた一つのウソが、色々な人を振り回して傷つけてしまう事。
そして自業自得だけど、わたし自身も行き止まりになってしまった事。
今出来ることは、堪える涙が溢れないようにすること…
それだけだったのに。
落ちるときはどこまでも落ちていく…
「いらっしゃいませ」
カウンターにいたわたしは来客対応をする。
「会員カードお持ちですか?」
マニュアル通りのセリフに若い女の人は口を開いた。
「潤の彼女さんですか?」