おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜
翌日




未だに腫れている重い目をなんとか化粧で誤魔化して職場に行くと、店長が言った。



「水島くんが仕事辞めるって!昨日、朝一で電話きて、もう行きませんって。笑
やまうらくんに聞いたけど、別れたんだって?」


わたしの予想は的中した。



「すみません…わたし休み減らして働きますから。なんか本当にすみません」


「あーいいのいいの!それはみんなで分担すればいいし、やまうらくんも、よし働くかぁー!って気合い入れてたしね!笑」



誰も…わたしを責めたりしない。
思う事、たくさんあるはずなのに。
周りに恵まれて、甘やかされて…だからわたしは学習しないのかな?


やまやまが出勤した。


「あれ、悪魔ちゃん目腫れてる?泣いたの?泣いたの?笑」



「うるさいーー!海が出来るんじゃないかってくらい泣きましたぁ!」



「うわっ、もう普通のイタ子ちゃんに戻っちゃってるよ!落ち込んでるイタ子ちゃん可愛いのになぁ…チッ!」


普通にしてなきゃ、わたしがメソメソするのは違う気がしたから。


「けいいちにも水島くんと別れたらしいって言っといたよ、無反応だったけど!笑」



「もういいの!あとね、潤くんの名前はわたしの前で二度と口にしないで。封印するんだから!」



「あんなに王子様とか言ってたくせになっ!」



「外見がね!外見だけだったの、あとは違ったんだもん」



「最悪だよ!こえーな!残念だね、王子様いなくなっちゃって。でも彼氏いるからいいのか!笑」


「彼氏は現実。夢の世界の王子様はきっといるはずだもん!」



「なんだよそれ!もしかして、気がつかないだけでオレが王子様だったりして!」


「あははー!ないない、絶対ない」


なんて言いながら、そうかもねっ。
なんて心で思ってみたり…。


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