おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜

相変わらず暇なお店。
副店長はお店に用意してある雑誌を幾つか持ってきて読み始めた。
キッチン内に２人。


「あれ？前の仕事なにしてたんだっけ？」


雑誌を遊ぶようにペラペラめくりながらの問いかけ。
だてメガネから無愛想な目がチラチラ。

昨日の水島くんと同じ様な当たり障りない質問から始まった会話は、なぜか不思議なくらい盛り上がっていく。

仕事の話から１人暮らしの話、そして、くるだろうなと思っていた…プライベートな話。


「彼氏いるの？」

ぎくっとして、ドキッとした…でも、

「彼氏いないです」

大きなウソをあっさり付いて、そこになんの罪悪感も覚えなかった。
まるで、誰もわたしの事を知らないこの場所でもうひとりの自分を演じていくような…そんな感覚。