おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜
それでもやっぱりなんだか嬉しくて…
どんな理由であってもこのお店で一番最初に連らく先を交換したのが水島くんだという事がわたしを浮かれさせる。

「明日から2連休なんだね」

と水島くんに言われて、そっと頷くと…


「2連休明けたら土曜日だけど、土曜日にシフト入ってる佐藤ってやつ、まだ会ってないよね?」



佐藤くんという土曜日にシフトに入っている人は、水島くんの小学校からずっと一緒の友達だと店長から聞いていた。


「そうですね、次初めて会います」


「こいつ変な奴でチャラチャラしてるから、ほっといていいから」


冗談まじりに笑う水島くん。


「そうなんですか?笑」

「本当変な奴だからさ!笑
オレ土曜日休みだから、次は日曜日…よろしくお願いします」




仕事が終わりに近づいてそんな風に声をかけてくれる事があり難くて…優しさに触れるたび体温があがっていく。

水島くんより1時間早く上がるわたしはバックヤードでエプロンを外して、ぶかぶかのカーディガンを羽織るとなぜかピョンと飛び跳ねたい気分になった。

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