おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜
静か過ぎる店内と、距離はあるものの2人きりの空間の気まずさ。
見るからに口下手そうな水島くん。
もちろんわたしも気の利いたトークなんて出来るわけなくて…
そんな空間に水島くんも気を使ったのかもしれない。

「この店びっくりするくらいゆるいしテキトーだから、ダラダラすぎてびっくりすると思うよ」

なんて言って静かに笑った。
今までどんな仕事してたの?とか、なんでここ選んだの?とか…

当たり障りない会話をぎこちなく交わしていた。

「あっ!ドリンクバー飲み放題だから好きなのとってきて飲みながらやって、あと暇だからマンガや雑誌も読んだりしていいから。」

わたしの中に衝撃が走った。
そんな仕事ある?!って。



でも本当に暇すぎて今後ゆるゆるなこの職場に染まっていく。
思えばこれで給料もらえるなんて本当天国のような職場だった。
毎日楽しすぎて働いてる実感もなかった。
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