溺愛銃弾 ~フルメタル・ジャケット~
寄り道をしなければ帰って来るのは7時前。外階段を昇り、自分の部屋の小窓に明かりが灯ってるのを、どこかほっとする。
いつの間にか。陶史郎さんが笑顔で出迎えてくれるのが日常になった。・・・独りじゃないのが当たり前みたいに。
ほっとするたび考える。彼に捨てられたら今度こそ独りぼっちだっていう現実も。
「・・・ただいま」
鍵を回し玄関ドアを開く。
「おかえり樹」
着流しにたすき姿の陶史郎さんがいつものように、冷蔵庫の上から変わらない笑みを振り向ける。少しだけ胸の奥がきゅっとなるのを押し込めて、自分もいつもと同じように。
これ以上なにかを望むのは贅沢だ。・・・そう思った。
いつの間にか。陶史郎さんが笑顔で出迎えてくれるのが日常になった。・・・独りじゃないのが当たり前みたいに。
ほっとするたび考える。彼に捨てられたら今度こそ独りぼっちだっていう現実も。
「・・・ただいま」
鍵を回し玄関ドアを開く。
「おかえり樹」
着流しにたすき姿の陶史郎さんがいつものように、冷蔵庫の上から変わらない笑みを振り向ける。少しだけ胸の奥がきゅっとなるのを押し込めて、自分もいつもと同じように。
これ以上なにかを望むのは贅沢だ。・・・そう思った。