溺愛銃弾 ~フルメタル・ジャケット~
「ゴールデンウイークは僕とずっと一緒だからね」

ぜんぶ済ませて引き摺り込まれたベッドで前置きもなく。しかも上に乗れと命令されて腰を落とし、自分で陶史郎さんと繋がった刹那。両手首を掴まえられ、彼を見下ろす体勢で思わず動きを止めた。

「・・・・・・陶史郎さん忙しいんじゃ?」

「確かにウチは“ブラック”企業だけどね」

クスクスと笑いが返る。

「福利厚生は充実させないと“社員”だって付いてこなくなる」

・・・なるほど。

「何して遊ぼうか。今から楽しみだねぇ?僕が食べ過ぎて樹が無くなっちゃうかも知れないね」
   
妖しい微笑みを浮かべる陶史郎さん。去年のことがチラッと頭の隅を過ぎった。きっと、あんなものじゃないんだろうな・・・。
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