溺愛銃弾 ~フルメタル・ジャケット~
2-2
明日から連休が始まるその日。会社から帰るなり陶史郎さんに急かされ、着替えもさせてもらえずに、スマホとお財布だけ肩掛けのショルダーに突っ込んで、迎えに来た車に押し込まれた。
「・・・若。そんなに急いだら樹さんが可哀そうでしょう」
本心で言ってくれてるのか、未だ少し分かりづらい人だけど玉置さんがルームミラー越しに。
「高速が混むって言ったのお前だよ?」
「5分10分でそう変わりませんよ」
「いいや変わるね。少なくても、すぐ帰れって言われずに済むくらいは高跳びしとかないと」
二人の会話を自分なりに解釈して、隣りに座る陶史郎さんに視線を傾げてみる。
「・・・もしかして無理した?」
時間を作る為に、彼の周囲の意に沿わない事をさせたのかと。
「・・・若。そんなに急いだら樹さんが可哀そうでしょう」
本心で言ってくれてるのか、未だ少し分かりづらい人だけど玉置さんがルームミラー越しに。
「高速が混むって言ったのお前だよ?」
「5分10分でそう変わりませんよ」
「いいや変わるね。少なくても、すぐ帰れって言われずに済むくらいは高跳びしとかないと」
二人の会話を自分なりに解釈して、隣りに座る陶史郎さんに視線を傾げてみる。
「・・・もしかして無理した?」
時間を作る為に、彼の周囲の意に沿わない事をさせたのかと。