溺愛銃弾 ~フルメタル・ジャケット~
「さて・・・と」

お昼に近くなった朝ご飯のあと、カウチソファに寝そべった陶史郎さんに手招かれる。

「樹が溜め込んでるもの、洗いざらい吐いてもらうよ」

・・・来た。
 
「言いたくなくても吐かせるけど。一番恥ずかしいやり方で玉置にも手伝わせるよ、いい?」

この人ならやりかねない。いや・・・やる。

「樹は僕と結婚するのが嫌なの?」

責める口調じゃなく。問われて首を横に振った。

「普通のお嫁じゃないと嫌だって言ったのは、僕がヤクザだから?」

それも違う。

「じゃあどうして?」
 
陶史郎さんは静かに真剣だった。拙い言葉でも誠実に答えたいと思った。呼吸を整え、心の扉をゆっくり押し開く。
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