親指からの・・・


あたしたちはまだ野球のおもしろさもわからず、

ただTVに映るかもしれない、

ただ盛り上がって楽しいのかもしれない

ってだけの理由で甲子園へ応援に行った。笑


席をとるとき、美恵が言った。
「やっぱさ~、1番前の方がTVとか映りそうじゃない??
やからさ~いっちゃん前に座ろ~や~☆」


あたしたちは、『確かに』と思い
1番前の列に座った。





…しかし、アルプスは生徒たちが座るところの前に
通路があり、その向こうにまた席がある。


野球部のベンチに入れなかった人や、応援団、先生たち…

みんなあたしたちの真ん前の通路に立っている。


しかもあたしたちがそんな人たちより背が高い訳もなく
ところどころ試合が見えなくなった。笑




けど、応援していくうちに野球のおもしろさに気づき、
その応援する楽しさにも気づき、
楽しきくて仕方なかった。





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