ずっと、キミのこと見てたよ?
「もしかして俺のこと見てた?」
「えっ」
なんでわかっちゃうのー!
嘘、もしかして見えてたのかな?
「なーんてね。まさかそんなわけ……」
「利仁くんのこと、見てましたっ!」
このまま丸く収める方法もあった。
でも、嘘をつくのは違う気がしたの。
何よりも、私の気持ちを知ってほしい!
「実は毎日サッカー部の練習見てましたっ」
「……なんでそんなにかわいいこと言うかな」
勢い任せに話してた私の動きが止まった。
なんでって?利仁くんのボソリと呟いた声が微かに届いたから。
利仁くんに「かわいい」って言われるなんてもう命が尽きてしまうっ!