クール彼氏の取扱説明書
ゆ、佑月とは……。
「ずっと一緒にいたいって思ってるよ…」
ずーっと好きだったんだもん。高校の時から。あたしがバカみたいにアタックしてやっと届いた気持ちだよ。今更、手放したりなんかしないよ。
「じゃあ、いいじゃん。結婚する気あるなら」
「馬鹿なの!?そういうことじゃないんだってばっ!!」
今この瞬間ほど中村のことを馬鹿だと思ったことは無い!
「結局のところ、怖いだけでしょ?」
「そ、それもそうだけど……佑月が、あたしと結婚する気あるのかなんてそんなの分かんないじゃん……」
思ってるのだってあたしだけだってこと有り得るし。うん。十分にありえる。
「聞けばいいんだよ〜」
ニコニコ笑顔ののっち。
嘘でしょ。
佑月に、あたしと結婚する気あるの?って聞けって言ってるの?この子。恐ろしい子!!