クール彼氏の取扱説明書




どうしたって、あたしの方が好きなんだ。


いつだって、佑月と一緒にいたいって思ってるのもあたしだけだ。

そう思い始めたら本当にキリがなくなって。


高校卒業して大学生になった今でもあの頃のことを引きずってる。

それで迷惑かけてる。


いくら彼女だからって彼氏のキャンパスライフまで口出したらダメなのに·····!



「由良、今日帰ったらちゃんと今井と話すんだぞ。電話でもなんでもいいから」



よしよしと言いながら頭を撫でてくれる中村には、感謝しかない。神様。



それから、他愛もない話をして2人と別れた。

貴重な日だったのに、あたしの相談で終わっちゃった·····!!


もういつ揃うか分からないのにっ。



アパートに帰ると、鍵が開いていた。


·····佑月だ。


佑月には、あたしの部屋の合鍵を渡してある。
佑月の部屋の合鍵もあたしが持っている。


佑月が居るってわかった瞬間に、心臓がドキドキバクバク。


あぁ、もう····なんでこんなことになったんだっけ!?



< 36 / 42 >

この作品をシェア

pagetop