アッファシナンテ
旦那様とこうして話をするのは
随分と久しぶりの事だ。
海外出張の多い旦那様はあまり
この屋敷には戻られない。
旦那様がいらっしゃらない間の
藤堂家の主はお嬢様だけれど
旦那様がいらっしゃる間は
もちろん旦那様がここの主だ。
父「花恋はどうだね?
まだ会社を辞める気はなさそうかい?」
春川「お嬢様は毎日、楽しそうに
働かれております。この調子ですと
藤堂家に戻るには長い時間が
かかってしまうと思います。」
父「...そうかい。春川、君の
意見を聞かせてくれないかい?」
春川「私でお役に立てるのでしたら。」