アッファシナンテ

遼「嬉しかったよ。
あんたが俺のためにしてくれた事。
でも、俺とあんたは鼻から
フェアじゃないんだからさ。
せめて会ってる時くらいは
フェアな関係でいたい。
あんたが休みの日、俺に会いたいって
思う時は言ってくれればいい。
疲れてない限り、行くから。」

花恋「来て下さるの?」

遼「え?」

花恋「あなたに嫌な思いをさせたのに
また、あなたは会って下さるの?」

遼「会うよ。」

花恋「どうして?」

遼「どうしてって言われても困る。」

本当に困ってしまう。
本当の事を言えない辛さが
嘘をついている事が心苦しかった。

なんとなく分かった気がした。
執事の忠告を思い出した。

本気になる前に離れた方がいい。
本当にその通りだった。
< 198 / 540 >

この作品をシェア

pagetop