アッファシナンテ
春川「わざとと申しますと?」
遼「俺を挑発して、携帯の番号まで
渡して俺があいつに本気になるように
仕向けたのか?」
春川「仕向けた訳ではございません。
私がそうする前から崎本様は
お嬢様に好意をお持ちでしたから。」
遼「は?」
春川「逃げないで下さい。
1番初めに申し上げたはずです。
それでも関わると決めたのは
崎本様なのですから。
お嬢様を悲しませないで下さい。」
執事に言われて気が付いた。
例え誰かがあいつの事を
想っていたとしても
1番大切なのは今の俺の
この気持ちなのだと。
執事の言う通り。
恋をする事を知っていて
俺はあのお嬢様と関わったのだから。