アッファシナンテ
遼「あんたさ、今までずっと
俺が何も感じてないと思ってた?
別の男の話をされて喜ぶヤツなんて
この世の中にはきっといないよ。
あんたと出会ってからずっと
俺は同じ事を思ってたよ。
何をするにも執事が一緒で。
困った時、助けて欲しい時
あんたの隣にいるのは俺じゃない。
俺に会いに店まで来たくせにあんたは
いつも執事の心配ばかりしてた。
どこへ行くにも執事の送迎付きで
いちいち俺との事を報告してて
俺が嫉妬しないとでも思ってる?」
花恋は、ほんの少し
唇を噛み締めた後
精一杯の言葉を吐き出した。
花恋「大体、困るのよ。
一度は私から離れたくせに
気まぐれに好きだなんて...。
あなたは言った事や、やった事の
責任は持てないんでしょ?
好きだから、離れただなんて
そんな理屈、理解出来ませんの。
私はあなたに嫌われたとばかり
思っていたのに· · 困るのよ。」
遼「分かってる、ごめん。」
花恋「どうして謝るの?
悪いのは私よ。あなたの事を
信じられなかった私が悪いの。」
平行線で交わらない
花恋との恋を無理矢理にでも
形にするには型破りな
やり方しかないんじゃないかと思った。